令和7年 東京東支部 紅葉ハイキング

 東京での『紅葉ハイキング』は本当に難しい!長い長い夏の猛暑のあと、秋の空気を味わえる時期はあっという間に過ぎるからです。そんな中、今年は「紅葉ハイキング小説『武蔵野夫人』の舞台、はけの森と湧水を巡る」と題して、大岡正平の小説『武蔵野夫人』で紹介されている国分寺崖線のエリアを巡り、独特の風景と小説の舞台を味わいながら、終盤にさしかかった東京の紅葉の美しさを堪能してきました。

 12月3日(水)午前10時JR中央線「国分寺」駅南口に集合し、秋(冬)晴れの天気にも恵まれ出発。駅前から離れると一つ道を入っただけで驚くほどの閑静な住宅街となり、そこを通り抜けたところに「貫井神社」が現れました。

 創建400年の歴史を誇り、雨乞いをすると必ず雨が降ると言い伝えがあるとのことで、今は駐車場になっていましたが、かつてはそれを利用したプールがあったというほど湧き水が豊富であったことがうかがえました。いくらか散り始めてはいるものの、まだまだ奇麗な境内の紅葉をバックに記念撮影。

 続いて隣の真明寺脇の坂道を上がったところにある、小金井市が保全する公共緑地「三楽の森」は、雑木林と芝生の静かな森で、もみじの赤やイチョウの黄色が本当に色鮮やかで、紅葉真っ盛りでした。そこで、ここでまた記念撮影。

 次は、ほんの少し歩いて小金井市が管理する「滄浪泉園」へ。私達60歳以上は一人50円(通常大人は@100円)払って入園。明治・大正期に三井銀行の役員や外交官、衆議院議員を歴任した波多野承五郎により、武蔵野の特徴的な地形である「はけ」とその湧水を巧みに取り入れて整備された庭園を持つ別荘として利用されてきたとのこと。入口脇には犬養毅元首相の筆による立派な石の門標が建っており、大正8年に訪れた同氏が「手や足を洗い、口をそそぎ、俗塵に汚れた心を洗い清める、清々と豊かな水の湧き出る泉のある庭」として名付けたもので、自然豊かな庭園、紅葉の名所として知られていて、ここでも東京の紅葉を堪能しました。

 さらに、開山・開基は不明だが室町後期の永禄年間(1558~1570)に中興されたと伝わる歴史ある「金蔵院」に立ち寄った後、院の正面からのびる「はけの道」と名付けられた道を進み、いよいよ『武蔵野夫人』のモデル地となった洋画家・中村研一の屋敷跡に建てられた同氏の美術館の背後に広がる庭園へ。小説に登場する人妻道子の実家宮地家の庭に思いを馳せながら庭の紅葉や裏木戸に続く竹林を眺めることができました。庭園の入り口から道を渡った正面に「はけの小路」という石碑の建つ小道があり、その脇には小さなせせらぎが流れており、この小さくまとまったかわいらしい散策道を進みます。 

 その先の住宅地をぬけて野川沿いを進むとこれまでとうって変わって視界が広がり、本日の最終地である「武蔵野公園」に到着。武蔵野の野趣あふれる雑木林・草原が広がり開放感に浸りました。

  最寄りの駅は、西武多摩川線(私は初めての乗車)の新小金井駅ですが、古代多摩川が作った「はけ」と呼ばれる段丘崖を辿るコースには、公園から最後の上り坂が待っていました。お腹もすいて皆さんへろへろでしたが、仲良く協力して頑張りました。

 懇親会会場のあるJR武蔵境駅へは一駅で、 駅前の海鮮居酒屋では大いに盛り上がり、「東京の紅葉も捨てたもんじゃあない!」ということで一致し、一年の良い締めくくりとなりました。

 さて、来年の「紅葉ハイキング」はどうなるのでしょうか?お楽しみにー・・・

                                              (幹事:廣瀬 由雄)